XL883Nに乗ってみた

スポーツスターモデルには、昔から排気量883cc版と1200cc版の2バリエーションが存在している。厳密には、1200cc版は1988年からで、それ以前は1100ccだったのだが、細かい歴史まで説明していたら大変なので割愛。

この2モデルの使い分けは難しいところだ。なんせエンジンサイズも車体サイズに違いがあるわけではないからね。強いていうならば、より高回転まで回して楽しみたいなら883cc、ちょっとマイルドに走りたいなら1200ccといったところか…… うーむ、分からん(笑)!

で、僕はどっちが好きかというと、これまで883の方が好きだった。しかしスポは1200しか乗ってみたことが無かったので、ただ好きというだけで明確な理由がある訳でも無い。そこで、今回は883の試乗をしてきた。モデルは、アイアンという名で親しまれるブラックアウトモデル、XL883Nだ。

今でこそフォーティーエイトやセブンティーツーといったファクトリーカスタムスポが際立っているが、それらが登場する前はこのアイアンが非常に際立ったカスタムスポとして輝いていた。もちろん、今でも現役で人気ではある。エンジンから外装までブラックが基調となっており、フェンダーラインをスマートに演出するソロシートにテール一体型ウインカーの採用、フォークブーツの装着などワンポイントアクセントも備えている。

やはり排気量的に物足りない

ライディングポジションは非常にコンパクト。丸くなる感じで街を駆け抜けたくなるライポジだ。車体もコンパクトなのだが、車両重量はそれでも259kgと中々の重さ。そのためスタンドから車体を起こす際こそ、「よいしょ!」とコンパクトな車体とは裏腹の力が必要とされるが、走り出してしまえば軽快そのものだった。

エンジンはとにかく気持ちよく回ってくれる。最大トルクは4500回転で発揮ということで、ビッグツインはもちろん、1200ccモデルよりも高回転を楽しむべくモデルという気がした。さすがにV-rodほどは回らないが(笑)。

ただし、正直排気量には物足りなさを感じてしまった。普通に試乗で街中を走っていても5速まで活用してしまったのだ。1200ccでも意外と使いこなせる性能に物足りなさを感じてしまっていたが、883はそれ以上だった。考えても見れば300cc以上も違うのだから当然といえば当然の結果か。

街中を痛快に走るという目的で楽しむならば十分かもしれないが、積極的なロングツーリングを楽しみたい、それも高速ツーリングというのであれば、1200、もしくはビッグツインモデルの方が…… と、僕は結論付けた。アイアンの場合はガソリン容量も12.5Lしか無い、これでロングツーとなると給油の連続だ。